ワイン方程式の論文とデータを見てみた
タイトルの通りです。なぜ調べたのか?は自分でも疑問。
ワイン方程式とは?
- 作者: イアンエアーズ,Ian Ayres,山形浩生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
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ワインの品質 = 12.145 + 0.00117×冬の降雨量 + 0.0614 ×育成期平均気温 - 0.00386×収穫期降雨量
の式を指すことにします。
他の解説としては、これを参照。
ワイン方程式 from Mitsuo Shimohata
言いたき事
元の論文とデータを探してRで再現したら、上式が間違っていることが分かった。
正確に書くと、こんな式に。
ln(あるビンテージの平均価格/1961年ビンテージの平均価格) = -12.145 + 0.00117×冬の降雨量 + 0.614 ×育成期平均気温 - 0.00386×収穫期降雨量 + 0.0239 ×1983年基準でのワインの熟成年数
上記の式と比べると、切片項の符号が違うし、ワインの熟成年数の項が抜けてますね。。。
【1/20追記】育成期平均気温の桁も違ってますね。私の転記ミスを修正しました。
現論文&原データのありかと、式の計算証跡は以下の通り。
間違いの発生原因はどこか?
既にまとめられている方がいました。このポストを書きながら、初めて気づいた次第な…。
つまり
- 原著の英語版で、既に引用が間違っていて、大々的に拡散
- 日本語訳にも、そのまま間違いが引き継がれた
- 間違った式が、日本でも各所に拡散した
うん。引用する際には原典に当たるって大事、って再確認。
2015/1/17追記
上記ココログさんより前に、@berobero11 さんが書かれていました。私の調査不足ですみませんでした。ご指摘、ありがとうございました!
beroberoさんのブログポスト:
アッシェンフェルターのワイン価格予測式をトレースしてみた
@horihorio 実は僕もココログよりさらに前にブログ書いてました…
http://t.co/6DboPvyn4e
— berobero (@berobero11) January 16, 2015